まとまってから相談、をやめる

考えがまとまったら相談しよう、と思っているうちに1週間たっていて、そのあいだ同じことを頭の中でぐるぐる回している。覚えありませんか。

相談ごとって、きれいに説明できる状態ならもう半分解決してるんですよね。困っているのは、頭の中がぐちゃぐちゃで、何に迷っているのかすら言葉になっていないときで、そのぐちゃぐちゃを、ぐちゃぐちゃのまま流し込んでいい方法があります。

考えがまとまっていないから相談できない、が逆です。まとまっていないまま渡します。

先に1つだけ決めておく

プロンプトを渡す前に、これだけ置かせてください。AIは聞けば聞いただけ返してくれる相手なので、「全肯定AIの甘い罠」で見たとおり、どう突かせるかをこちらが決めないと気持ちいい会話で終わります。そして、どれだけ鋭いことを言ってきても、決めるのは最後まで自分です。

そのまま使えます

思いつくままに書き散らしたものを渡して、アドバイスをさせる前に、まず「処理」をさせる1本です。

雑な思考を、5ステップ処理して初稿にする

このあと、私のフィルターなしの思考をブレインストームして送ります。乱雑で、不完全で、順序もばらばらです。それが意図です。 このメッセージを受け取ったら、まだ何も処理せず、「どうぞ、思いつくまま送ってください」とだけ返してください。私は何回かに分けて送ることがあります。私が「以上」と送るまでは、受け取るたびに「続けてどうぞ」とだけ返してください。 私が「以上」と送ったら、アドバイスや解決策に飛ばないでください。まず、私が言ったことを処理してください。あなたの仕事は、これを5つのステップで処理することです。各ステップを、最終出力の前に私に見せてください。 1. 整理する。私が言ったことを明確なテーマにグループ化します。各テーマを平易な言葉でラベル付けしてください。 2. 貫く線を見つける。私が到達しようとしていた中心的な議論やアイデアを特定します。たとえ私が直接言わなかったとしても。1文で述べてください。 3. 矛盾をフラグ立てする。私が自分自身に反論した箇所や、両立しない2つの立場を同時に持っていた箇所を見せてください。解決はしないで、名前を付けるだけにしてください。 4. 欠けているものを挙げる。私が示唆したのに言わなかったこと、挙げたのに答えなかった質問、気づかずに置いている前提を指摘してください。 5. 正直な読みをください。私はどこで正しいか。どこで自分を騙しているか。思考が強い箇所はどこで、どこに圧力がかかると崩れるか。 そのうえで、5つのステップすべてをふまえて、私が実際に言おうとしていたことを捉えたクリーンな初稿を書いてください。構造化され、首尾一貫し、私の声で。

補足 貼って送ったら、頭の中にあるものを思いつくまま送ってください。箇条書きでも話し言葉のままでもよくて、整えなくていいし、何回に分けても大丈夫です。出し切ったら「以上」と送ります。

やっているのは、答えの前の処理

長いプロンプトですが、やっていることは1つで、答えを出させる前に、こちらの頭の中を先に扱わせているだけです。

ステップ何が起きるか
整理・貫く線散らかった話が束になって、自分が何の話をしていたか分かる
矛盾・欠け自分では見えない、考えの穴が出てくる
正直な読み強いところと崩れるところの、地図ができる
初稿ここまでの全部をふまえた、自分の声のたたき台が残る
ぐちゃぐちゃのまま渡して、5つの処理を順に通す。出てくるのは、自分の声の整った初稿
ぐちゃぐちゃのまま渡して、5つの処理を順に通す。出てくるのは、自分の声の整った初稿

いきなり「どうすればいいですか」と聞くと一般論のアドバイスが返ってきて終わりですが、処理を先にやらせると、返ってくるものが自分の話になります。

やってみる

  1. いま考え中のことを1つ選ぶ。決めかねていること、やってみたいこと、悩み、何でもいい
  2. 上のプロンプトを貼って送り、「どうぞ」と返ってきたら、頭の中のものを思いつくまま送る。誤字も順番も気にしない
  3. 出し切ったら「以上」と送って、5つのステップを順番に読む

初めて通すと、ステップ3と4で少しうっとなると思います。本当に見えないんですよね、自分の矛盾って。人に指摘されないと。で、最後の初稿を読むと、言いたかったことがそこに書いてある。

つまずきやすいところ

渡す前に、思考をある程度きれいに整理してから貼ろうとする。

整理は向こうの仕事です。こちらで整えてから渡すと、整えた時点で落ちた話は処理されません。「乱雑で、不完全で、順序もばらばら。それが意図です」とプロンプト自身に書いてあるとおり、汚いまま渡すのが正解です。

終わったら、ここが言えるか確かめる